学部・研究科紹介

「できたらいいな」ができてしまう“情報科学”

人と社会と情報科学の最先端で、みんなが夢だと考えていることを実現します。

情報工学 知能工学
システム工学 医用情報科学

自分らしく研究して世界を驚かせたい。

2年次はコンピューターコースで学んでいましたが、3年生になって、日常的に使うインターネットの通信の仕組みをもっと詳しく知りたくなり、コース変更しました。自分のやりたいことを自分で選択でき、また、私のように方向修正もできるところが情報工学科の魅力のひとつだと思います。所属する研究室ではインターネットの経路制御について研究しています。年々IoTデバイスが充実し、今後はネットワークに流れるデータ量が増加すると予想されます。そうなるとネットワークにかかる負荷が過大になり、現在のネットワーク資源では対応できなくなります。そこで、ネットワークの構造を分析し、資源を効率よく使うための経路制御の研究を進めることで、ネットワークを大きく改変することなく、より快適で大規模な通信が可能になると考えています。
研究生活では、課題解決に必要な知識を自分で探す力が身に付きました。すでに得た知識や、新たな知識を探して学ぶ力を生かして、さらに安定したネットワークの運用を実現させたいです。

情報工学科コミュニケーション基盤コース 4年
ネットワーク科学研究室所属 大柿 かほるさん
滋賀県立東大津高等学校出身
※本ページの学年は取材時の学年です

 

見たくなる電波のトリセツ

電波は目に見えませんが、日常空間に存在し、スマホやテレビなど、私たちの便利な生活において重要な役割を果たしています。その電波を人や社会のために活用する研究をしています。例えば、室内でテレビ放送波の乱れをキャッチして不審者の侵入を検知する、電波の伝わり方からオーロラの出現をいち早く把握できないか、気象現象によって引き起こされる電波干渉を予測できないかといった研究に取り組んでいます。
電波測定を応用したモニタリングも行っています。山に設置した電源自立型の赤外線カメラで、住民が危険個所の様子をスマホなどで確認して土砂災害に備えるネットワークや、介護ベッド利用者の起き上がりを検知するシステムなどです。
研究は「わかった」と「わからない」の連続です。なぜ?どうしたら?を考え、データを整理し、複眼的に見ることが大切です。そこから次の新しい展開が始まります。研究室やフィールドでたくさんの情報を吸収し、おもしろそうだと興味が湧いたことをこれからの社会に役立つシステムづくりに活かしてほしいと思います。

情報工学科ネットワークコース
モニタリングネットワーク研究室
西 正博教授


入学するまで、情報=コンピュータについて学ぶというイメージが強かったのですが、1年次の講義で、医学や天文学などさまざまな分野に情報技術が使われていることを知り、興味が広がりました。それがきっかけで、大規模なデータからほんの一部分だけを観測して、全体を推定する「スパース推定」について研究しています。スパース推定は、今までデータが少なすぎてとらえようがなかったものが見えたり、膨大なデータから特徴的なデータに狙いを定めて取り出せたりするので、機械学習の分野への応用が期待されています。例えばこれをMRI(磁気共鳴画像)技術に応用させると、より短時間で高精度な画像を得ることができ、検査の信頼性向上や被検者の負担軽減につながります。
スパース推定の研究は、企業でも意欲的に進められていますが、まだまだ新しい技術です。データの観測方法がスパース推定の性能に与える影響の解明にも取り組み、大学院に進学して、将来の社会で必要とされる高い専門性を身につけたいと思います。

知能工学科知能サイエンスコース 4年
パターン認識研究室所属 井原 みのりさん
広島県立海田高等学校出身

 

知能工学科知能メディアコース言語音声メディア工学研究室目良 和也助教

コンピュータの世界で最近ブームになっているのがAI(人工知能)です。世界的に研究開発が過熱してきました。私は20年来、「人間の感情を理解するコンピュータ」を研究しています。その原点には日本のアニメ(特にロボットもの)のように、人間とロボットが幸せに共存できたらいいなという思いがあります。現在取り組んでいるのは、表情や声の調子から、感情や心理状態を推定するコンピュータの研究です。人がしょんぼりした顔で「大丈夫」「楽しい」と言われても、文字通りに受け取らず「本当に?」と返せる思いやりのあるコンピュータの実現をめざしています。SF映画の影響なのか、「感情を理解するコンピュータは不気味」という意見もありますが、これからはむしろ「感情を理解しないコンピュータ」の方が不気味に思われるのではないかと思います。2017年には、指導学生が「お世辞か、本音か」を判断するコンピュータの研究論文で国際ワークショップの最優秀論文賞を受賞しました。彼のように、自分が好きだと思えることをやり続けてほしいと思います。本学部を、どの分野に進んでも生きていける力、問題解決手段を探す力、知識を応用する力を身に付け成長する場にしてください。

知能工学科知能メディアコース
言語音声メディア工学研究室
目良 和也助教


音楽で世の中をハッピーに

ジャズやロックを聴くことが好きで、音響について研究しようと本学科に進みました。現在は、サウンドデザイン研究室で、同じ音楽なのに材料が異なるCDで再生すると音質が変化する原因を解明する研究を行っています。聴こえ方の違いを解明できれば、音楽をより楽しむことはもちろん、例えば、高音域が聴こえにくい人の聴力をアシストする再生メディアの材質の開発などに応用できるかもしれません。
音の好みは人それぞれですが、私が考える“いい音”とは「その音楽を作った人の意図を、聴く人が感じることができる音」です。イヤホンを替えると、それまで聴こえなかった音が聴こえることがありますが、その音にも意味があるはずです。また、同じ音楽でも目の前にある風景や空間の環境で感じ方が変わってくるので、聴覚と視覚の連携も追究するとおもしろいです。
将来はオーディオ機器の開発をしたいという夢を持っています。私の研究が成果を生み、音楽を楽しむ人がひとりでも増えることに貢献できればうれしいです。

システム工学科インタフェースデザインコース 3年
サウンドデザイン研究室所属 福田 祐樹さん
大分県立大分舞鶴高等学校出身

 

システム工学科人間・ロボット共生コース メカトロニクス研究室 小嵜 貴弘准教授

人が体に身に着け、重い荷物の運搬などを楽にできるようにするパワーアシストスーツ(PAS)の研究に取り組んでいます。私が対象にするのは、電気ではなく、感電する心配のない空気や水の圧力を動力源とするタイプ。「人と共存するロボット」の条件はやはり安全性だと考えているからです。
腕の動きをアシストするタイプや、腰と膝を同時にアシストするタイプのPASの試作機を開発し、私自身が着用して補助効果を確認しました。少子高齢化がますます進み、今後は労働者不足になることが懸念されていることから、介護や工事現場などで作業者がPASを着用することで、人力で行う作業の効率化につながると期待しています。重さや価格など課題はいろいろありますが、将来は人の意図を認識し、人の動きとも協調でき、身体の一部のように動くPASの実現を目指して研究を続けています。
高校でPASについて出前授業をしたとき、「親類にPASが必要な人がいる」「将来どう役立つのかがわかった」と言ってくれる高校生がいました。大学で取り組む研究では、身近なところで動機を見つけ、過去の研究よりも進んだことにチャレンジしてほしいと思います。

システム工学科 人間・ロボット共生コース
メカトロニクス研究室
小嵜 貴弘准教授


先例のない医療でデバイスをつくる

情報科学の最先端を学ぶならプログラミングだと考えていましたが、情報科学が医学に貢献できることを知り、それまで自分が想像していなかった分野で活躍できる可能性を感じ、医用情報分野に進みました。研究室では、MEMS(メムス)という物を微小化する技術を医学や薬学に応用する研究をしています。例えば、現在、診断に用いられるレントゲンでは、肺内部での病変箇所を確認することはできますが、病変部でどのくらいの呼吸があるのかは、確かめることができません。そこで、研究室ではMEMS技術を用いて、肺内部にまで挿入できるような数mm以下の超小型な呼吸用センサを研究しています。また、呼吸と心拍の同時計測も目指しています。
これらの方法は、いずれも今の医療現場にはない技術です。でもこの研究が進めば、将来、体の中の悪くなった部分の情報をその場で把握することができるようになり、最適な診断が可能になります。これからも、今までにはないものを生み出すということに挑戦し続けたいと思っています。

大学院 情報科学研究科医用情報科学専攻 博士前期課程1年
医用ロボット研究室所属
光成 勇樹さん
銀河学院高等学校(広島県)出身

 

生体信号(脳活動、筋活動、心拍など)に関連した研究に取り組んでいます。そのひとつに、難治性てんかん患者の治療に必要とされる外科手術への応用をめざした手術器具「凍結プローブ」があります。この凍結プローブは、てんかん発生源である脳の領域をマイナス50度程度で急速に凍結させる特長を持っています。我々は、他大学の医学部と共同で、てんかん治療としての凍結の有効性を世界で初めて動物実験にて実証しました。この手術法が確立されれば、患者負担が軽減され、場合によっては日帰り治療が可能となるのではと考えています。
私の研究理念は、「生体信号の計測・解析を通してヒトの素晴らしさに感動し、その応用を通して人類の未来に貢献すること」です。我々人間の生活や健康に直結する医用情報科学の研究を情熱と誠意をもって共に取り組んでもらえる皆さんの入学を心よりお待ちしています。

医用情報科学科脳情報科学研究室
常盤 達司講師

 

 

 各科コースと就職について

情報工学科
Department of Computer and Network Engineering
 ・コンピュータコース
 ・ネットワークコース
 ・コミュニケーション基盤コース

世界中のくらしやビジネスに必需のコンピュータとネットワーク。ハード&ソフト両面の技術の広範囲な教育・研究により、次世代の情報環境を創造する人材を輩出しています。

知能工学科
Department of Intelligent Systems
 ・知能ソフトウェアコース
 ・知能メディアコース
 ・知能サイエンスコース

人間の知的なコミュニケーション&情報行動を支援する高度な知的情報システムの開発・研究を担う技術者を育成。3つのコースに共通する理論と実践の授業を充実させています。

システム工学科
Department of Systems Engineering
 ・人間・ロボット共生コース
 ・インタフェースデザインコース

人間・コンピュータ・情報システムの調和を図り、広範な価値観のもとでユビキタス社会の実現に寄与する幅 広い視野をもつ創造的な技術者、研究者の育成を進めています。

医用情報科学科
Department of Biomedical Information Sciences

 

豊かで安心・安全な社会の実現を目指し、医療、生命、環境といった現代社会の諸問題に、既存の学問体系の枠を超えて取り組むことのできる人材の育成に力を注いでいます。